非常的日常

日常は常にあらず

こんにゃくは臭い食べ物だったらしい

先日、母が家に来ていた日に私が晩ごはんを作ろうとしていた時のこと。
生協で買った冷凍食材キットの柳川風丼に、嵩増しで糸こんにゃくを入れようと思っていた。

で、それを見た母に
「あんた、それ入れる前に湯がかなあかんで。ほらここにも書いてあるやろ」
と言われた。

糸こんにゃくの袋の裏面には確かに「熱湯で茹でるとより美味しくお召し上がりいただけます」というようなことが書いてあった。

私は別に「より美味しく」なくても普通ぐらいの味でいいし、急いでるから別にそれはやらなくてもいいんじゃないかと思って母に聞いた。

母「いや、そのまま入れたら臭いやん」
私「え?そうなん?」
母「え?」
私「え?」

袋を開けてみろと言われたので開けて臭ってみた。
無臭。

母に渡して嗅いでもらった。
母「臭!!」

夫に渡して嗅いでもらった。
夫「臭!!ちょっと、それ持ってあんまウロウロせんといて、臭いから」

娘にも渡して嗅いでもらった。
娘「くっさ!!」

なんと、こんにゃくは臭い食べ物だったらしい。
糸こんにゃくじゃない普通のこんにゃくも下処理しないと臭いらしい。
生まれて初めて知った。

私は発達障害の嗅覚鈍麻があるので、あんまり臭いがしなかったり全く感じない時もあるのだが、こんにゃくは常に下茹でされた状態で出てくるから知らなかったのだろうか。

今回たまたま母が横で見ていたから教えてもらえたものの、言われていなければ知らなかったのでそのまま入れるところだった。
そしたら臭い柳川丼ができあがって夫と娘は食べられないところだったのか。
なんと恐ろしい…。

そんなに臭いなら、もっとはっきり「必ず下処理してからお召し上がりください」と書いてくれたらいいのに。
鍋とか長めに煮込む料理だったら臭いがそこまで気にならなくなるから…とか夫が言っていたので「必ず」と書くわけにもいかないのだろうか。
それか大多数の普通の人間が感じる当たり前はわざわざ書く必要がないのか?

というか今まで私はこんにゃくを使った料理を作ったことがなかったのか?というと、あると思う。
きっとあるよ、糸こんにゃく好きだし。
そもそもあんまり一から材料を揃えて料理することがないので、数えるほどしかなかったと思うけど…。
その時も臭かったのかな。
鍋にしか使ってなくてセーフだった??
うちの夫は味がヤバくて食べられない時は言ってくれるので、多少臭みがあっても許せる程度だったのかな。

そういえば昔レシピ本を見て鮭の炒め物を作った時は夫が臭くて吐いたことがあったな。
だってレシピに臭み取りの工程が書いてなかったんだもん。
そんなに臭いとは知らないからそのまま使ったよ。
その時も私は全然臭くなかった。

肉も魚も野菜も臭み取り工程が必要なものがあるけど、正直自分は臭さを感じてないからレシピに書いてないと忘れるし、書いてる通りにやっても作業前と作業後で何も変わらないので、ちゃんと臭みが取れてるのかもわからない。
私にとっては儀式みたいなもの。

他にも私が知らないけど世の中では常識な臭いものがあるのかもしれない。
どこに地雷があるかわからん。
私だけの地雷。

やっぱり今まで通り食材キットや冷凍食品を活用して、あとはカレーとかパスタとかオムライスとか、簡単なものを作っていくしかないかな。
ああ夫が料理好きな人でよかった。
そして娘に遺伝してなくて本当によかった。
こんな地雷ゲームみたいな人生は私だけでいい。